火崎 勇/恋愛の事情

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恋愛の事情 (ARLES NOVELS) [ 火崎 勇 ]
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【緒田涼歌】【ワンツーマガジン社 arles NOVELS】【2008年11月刊】isbn:4862961169

 

★4.5<親友の子供だった幼い夏海を引き取り、社会人になるまで自分の子供のように女手1つで育ててくれた養母。
料亭のおかみとして頑張っていたが、義母が入院したことをきっかけに、養母が大事にしている料亭の経営が芳しくないことを知り、何とかしたいと思う夏海だったが、突然店に来た新規客の陣内から店を援助したいと言われ…。

途中でうっすらからくりが見える中、最初は仕事が出来てスマートに夏海を口説く男前な人、に見えていた陣内だったけれど、▼ネタばれ▼になりますが、辛い過去を背負い、不器用に自分を律しているところが見えてきたり臆病になっているところなど不憫で切ない。

また陣内を好きかもしれないと自覚し出したときに、陣内の言葉を誤解してしまう夏海もせつなく、でも夏海は意外と陣内より強いところがあって最後のほうは頼もしかったというか肝が据わっていましたね。

ただ二人の間にずっと絡んでいた「ゆうこ」という名の使われ方が、ちょっと強引というか、そういうパターンは無くはないだろうけれど、「かおる」とか「ひかる」ぐらいのほうがすんなり読めたかも??というのだけはちょっと気になった。
あとせつないお話ではあるけれど、比重的には恋愛部分より、陣内の生い立ちに関する経緯のほうが若干重きを置いていたと感じた分、好き度は満点にならず。