火崎 勇/彼の寡黙な唇

ガッシュ文庫】,2007年03月刊,挿絵・奥貫 亘


・あらすじ・

高校時代、憧れていた先輩・弓削に軽蔑されてしまうような出来事があり、以来その時の心の傷は10年経っても癒えず、恋愛に踏み出せない臆病な大人になってしまっていた笹色だったが、あるとき偶然にも弓削と再会し…。


 

・レビュー・

★5<二人の共通の友人・穴沢が言ったとおり、本当にお互いがたった一言好き、とさえ言えば済む話、でした(笑)


でもまあそうすんなりいかないからおもしろいのですが、仕事での接点で近づけたことが嬉しかったり辛かったり。


傷ついて、でも好きで。

そういういろいろなせつない思いもよかったし。

 

弓削も、ずいぶん乙女チックなネーミングをしてしまうほど笹色が好きでたまらなかったこともわかってよかったし。

 

無口なほうかな、と思っていたら、案外気持ちを打ち明け合ってからは恥ずかしい台詞でも言えちゃう弓削もよかったし。

 

成川と笹色が二人でいるところに弓削が来て、「見えねえとこにこいつを連れていくんじゃねえ」とか、

 

弓削がソファを買い換える、と言ったあたりの成川とのやりとりとか、

 

結構弓削が可愛い人なんだな、というあたりもよかったです。(笑)

 

好き度は★5にするには、

なんで最初に成川なんかの誘いに乗っちゃったのか、

 

と思わなくはなかったけれど★を減らすほどでもないかなとも思えたので★5に。