火崎 勇/呆れるくらいに愛して


 

かんべあきら】【CROSS NOVELS】【2009年6月刊】【ISBN:978-4-7730-9957-7】

 

★5<ひょんなことから葬儀屋さんなのに喪主の恋人役を演じることになってしまった沖奈。
上司からも了解されてしまい、嫌々ながら引き受けることになるが、故人を偲ぶことなくお金のことばかり言っている親戚に、特に嫌味で応戦し、時に恫喝して追い払う宮部とは、憎まれ口をききつつも、一人孤独に故人を偲んでいる姿を見て、宮部への見方が少し変化して…。

沖奈がハッとさせられる、宮部が一人故人を偲ぶシーンに、読み手としてもハッとさせられ、普段どれほど傲岸不遜だとしても、立場上不憫な人でもあり、沖屋のことは方法はちょっと間違っている部分もないわけではないけれど、ちゃんと愛しているらしいし、おっとりした今井さんもいいキャラでわりと気に入りました。