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【六芦かえで】【クロスノベルズ】【2012年6月刊】isbn:4773086165
★4.5<合コンで知り合った友人の友人と互いの趣味が合うことを知って友達づきあいすることになる秋山と河乃。
大家族の中で育った秋山は物おじせず人に接することができて、気まずい雰囲気には潔く歩み寄ったり謝ったりできてしまう男前。
考え方が素直でいい家族に囲まれて育ったことがよくわかる男。
秋山は兄とのことで、人とのつきあいに不信感を持ち、友好な関係を築こうとすることに疲れてしまっていた。
そんな河乃は秋山を最初から欲しいと思っていたわけではないけれど、それでも秋山に接するうち、河乃には秋山はまぶしくて手に入らない存在だと思ってしまい、秋山は秋山で、河乃の口数が少なめで優しいのにどこか影があるようなところが気になって、どうしてそんな顔をするのか知りたいし、上辺だけの付き合いは嫌だと思ってしまう。
河乃と兄の関係は気の毒ながら、秋山という強力な恋人ができて今後はこれまで以上にいい男になってしまいそう。
まあでも河乃にとって秋山はそれまでの、自分でもどうしようもなかった日々を180°変えてくれた人。
秋山以外の人間に目が行くはずはないだろうし、二人はいつまでも仲良く映画見たりご飯食べたりするのでしょう。
ただ悪くないお話だとは思いながら、すごくよかったかというとちょっと迷いが…。
何が、という理由が明確にできないのですが、もうちょっと何か足りない気がしました。