火崎勇/ケダモノたちの夜に

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ケダモノたちの夜に (アズ・ノベルズ) [ 火崎勇 ]
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★4<いきなり天涯孤独になった主人公が見知らぬ男に汚され、火崎さんのお話にしては珍しい展開だと思っていたら、これはファンタジーというか、和ものの伝奇ものだそうで、ボーイズラブとしてはかなり毛色が違うもの。
亡くなった母にはあまり聞かされなかった父方の親戚に連れられてやってきた田舎の村で、何やら自分の身の上にとんでもないことが起きていることに嫌でも気付かされる…。

謎だらけで主人公のおかれている立場が何なのか、酷い男に思えた祐希の真意は何なのか、後半、その謎が解けてからは、儀式という形の中で行われる行為に絡む氷魚(ひお)の本当の気持ちや、ラストのラストで明らかになる祐希の気持ちなんかが見えたときには、なかなかいいお話だったと思えたので、もうちょっと二人が再会してからのその後のやりとりを見ていたかったのが残念。
好き度は、読後感が悪くなかったので★4よりは上なのだけれど、二人の特殊な立場であるお話部分に関しては、読んでいて盛り上がってくるまでにちょっと時間がかかったので★4.5には至らず、という感じの★4に。