火崎 勇/あなたに愛を乞う

儚げな青年・凪を愛人にと囲ったのは、ヤクザの主税。凪が鴇川家御曹司と知り、家に帰すが。悲しみを背負う凪の愛のゆくえは。
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あなたに愛を乞う (Rose Key NOVELS) [ 火崎勇 ]
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【御園 えりい】【ブライト出版/RK NOVELS】【2010年11月刊】

 

★4.5<冠(かん)は、経済ヤクザの組長として、学生時代の友人でもあった山王を片腕に社長業をこなしていたが、軽い事故で入院し、退屈していたときに出会った鴇川(ときかわ)凪に興味を覚え、愛人にならないかと持ちかけるが…。

冠が出会った時には人形のように感情の見えなかった凪の背景には何があるのか。
冠のそばにいたいから冠の望みどおりにするのではなく、凪がどうしたいのかを言わせようと求める冠が、時に嬉しそうに、時に焦れて突き放したり。
経済ヤクザらしいやりとりもあって、指示を飛ばす冠はかっこよかったし、凪の事情は可哀想だったけれど、冠は本当にいい相手を手に入れられてよかったし、山王にチクリと言われてムッとしたり、逆に嫌がることを言ってムッとされたりするやりとりもよかった。

…よく考えれば、結構凪より山王とのやりとりが好きだったかも!?
凪とのことは普通によかったけれど、すごくすごくよかった、というほどまででもなく、何故か今回山王のことばかりが印象に残ってしまいました。
これも『呪い』!?(笑)
次は山王の話、とにおわせるようなやりとりが盛り込まれているのはちょっと個人的には好きじゃないけれど、正直山王の話は読みたいし、嫌々ながら冠に泣きつくハメになるような展開も読みたいところ。(笑)

余談ですが、RK NOVELS、ちょっと他の新書より紙が薄いのか、静電気で次のページとくっついたり、薄すぎてめくりにくいような印象でした。