火崎 勇/誰が袖


 

★4.5<人の気にあてられてしまう初音は

昔から人を避けて生きていたが、

 

幼馴染の帯刀壮(たてわき・そう)は

そんな事情を知った上で大人になった今も

親友としてつきあっていた。

 

そんなある日、

壮は一人で住まう初音の家の庭先で

たたずむ幽霊を見るようになる。

 

霊感がまるでなかった壮とは違い、

初音には珍しいことでもなかったが、

 

祓う力もなく、

近寄ってくるでもない幽霊ならば

放っておくよう壮には言うが、

 

壮は初音に

もしものことがあればと

気になって仕方がない。

 


そんなある日

壮はその幽霊の男が

初音を抱く夢を見てしまう…。

 

 

一番の親友として初音を気遣っていたはずの壮が、

あることをきっかけに自分の気持ちに気付く。

 

おおらかでストレートな壮だけれど

初音に関しては繊細に気遣う優しさにあふれ、

 

おっとりしながらも

気心の知れた壮には憎まれ口をきく初音は可愛い。

 

初音の仕事である「香」の話を絡めながら、

骨董品に宿る思いが

二人にいろいろなことを気づかせていく展開は、

 

その「思い」がちょっと辛いものであることから

せつない部分もあったけれど、

 

壮の誠実さがよく伝わってくるお話で

なかなかよかったと思えた。

 

 

好き度は★4.5にするほどでもなかったかな、

とも思えたけれど、

逆に★4にするほどでもなかったので★4.5に。