いつき朔夜/初心者マークの恋だから

【BL小説】 ネタバレ感想 い-いつき朔夜

 

新書館ディアプラス文庫 2009年09月 ISBN：9784403521980

 

★４．５(－)＜
新米教師の謙吉は好みのタイプの男・達川と出会い、ホテルに誘われついて行くが、土壇場になって自分に自信がなくなり逃げ出してしまう。
けれど二度と会うことはないだろうと思っていた達川と仕事関係で再会し、組んで仕事をする羽目に…！

生徒にいじられやすい謙吉は、お世辞にも要領がいいとも言えず経験値も浅い。
学校は違えど同じ教師の先輩としていろいろな意見を言ってくれる達川の存在は、すごく頼りになるけれど甘やかすばかりじゃない。
仕事の面ではちょっと辛口な人、というのかな。
でも恋愛面では年上の割に案外子供っぽい、という印象だったかも。

謙吉はちょっと卑屈な部分があるのが微妙かもしれないけれど、潔い部分もあるし、弁論大会も頑張っているし、時々無自覚で殺し文句を言うあたりもあってかわいい人。

ただ恋人になってからなかなか関係が進展しないあたりは少しまどろっこしくて、全体的には弁論大会の話をうまく絡めて興味深く読めたのだけれど、読後感的には恋愛ものとしての甘さはちょっと薄い印象に感じてしまった。
好き度は★４(+)とすごく迷って嫌いな感じではなかったので★４．５(-)に。