佐々木久美子 画(ワンツーマガジン社 アルルノベルス 2009.9)
ISBN:978-4-86296-165-5
・あらすじ・
誘えばついてくる相手はたくさんいるだろうに、自分の経営するバーのバーテンダーの遠賀に惹かれて二年。
働き者で腕がよく頭の回転もいい。
客あしらいもソツなく苦労も知っていて話題も豊富。
そんな遠賀相手に軽々しく誘って気まずくなりたくもないし、職場を移られても困る。
そこでただ行儀よくオーナーとして遠賀に会うために店に寄る日々。
けれどそんな現状にいよいよ煮詰まってきていたある日、遠賀と親しげな女性を見てしまい…。
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・レビュー・
★4.5<モテそうな土岐が、
口説くこともできずに遠賀を想っているあたり、
本当にタイトルらしく「らしくない」ところがおもしろく、
その次の展開は、種明かしは見えているものの、
それでも落ち込む土岐は可哀想で可愛い。(苦笑)
その後の展開はちょっと予想外で土岐は気の毒なキャラに。
あれだけ純情な片思いをしていただけなのに
何でそんな展開に…、という感じ。
それでも誠実に接しようとする土岐は
健気なのだけれどなかなかうまくいかなくて、
最後の最後にキレたところはかっこよかったし、
それでもそのまま暴走して押し倒してなし崩しに、
というやり方でもなかったところにも好感が持てた。
ただ全体的には散々引っかき回してくれるキャラが憎らしく(笑)、
カッコイイはずの土岐が気の毒過ぎで、
好き度は★5と迷って★4.5に。
引っかき回してくれた某キャラは
みっちり相模さんにしつけてもらいたいものです。(笑)