霧嶋 珠生/そーゆーワケでひとつ。

男同士の恋愛は認めない!!って吠えてた俺様・桜田和己。…なのに、ホストクラブのオーナー・高ノ森にあっという間に押し倒されるって、どーゆーワケだ!? 喰われる――!!と思ったら、「男のヨさを実感させてやる」なんて、ヤツの身体に俺のが入ってた。しかもしかも、毎日エッチしてるのに、「恋人なんざ、百億年早い!!」って…。なんだよコイツ、髭面で可愛いこと抜かしやがって! 凄いラブテクと真逆なツンデレ具合にキュン☆とした。恋に臆病な高ノ森の攻略めざして、俺様の試練が始まる…!霧嶋珠生、エロたっぷり初maniaCOMICS登場!!

 

海王社ガッシュコミックス】【2009年9月刊】【ISBN:978-4-87724-146-9

 

★5<「そーゆーコトにしておけよ。」「そーゆーコトにしておけば?」のリンク作。
時也のブラコン兄・和己と、ホストクラブ「シリウス」のオーナー高ノ森のお話。

オーナー、めっちゃかわいい人でしたー。
時也と雪宗のお話でもチラッとオーナーにクダ巻いて(笑)逆襲される、というくだりがあったのですが、そこいらへん、実際はどうだったのか、と言うところから始まるお話。

和己はホントお馬鹿で、オーナーに食ってかかったり甘えてみたりしてはゲシゲシと足蹴にされるやりとりが楽しい。
でもそんなコミカルな展開の中に、オーナーが男同士なんてどうせ本気でつきあったり出来ない、と思いこんであきらめてしまっていて、だから雪宗たちのような二人の関係を大事にしてあげたいと願うあたりのせつなさがからんでいるあたりがいい。

それにむかつきながら、でも体は背を向けて寝るオーナーを抱き枕みたいに抱っこして寝るあたりの時也、確かにタチ悪い可愛さでした。(笑)

後半、和己がオーナーを大事にしだしてからは、オーナーもあいかわらず和己をゲシゲシしているのだけれど、思わず照れたりするところはめちゃくちゃ可愛いし、かと思えば全然甘々な雰囲気なく和己をいじめてみたり。(笑)
和己を信じてみたいのに怖がっているオーナーは本当に可愛くて、アホだけどオーナーをちゃんと大事にしてくれそうな和己にはせっせといじめられながらもオーナーをずっと幸せにしてくれればいいな、と思えるお話でした。

同時収録に時也と雪宗のお話もちょこっとアリ。
どんどん自分の知らなかった自分を知っていく雪宗と、わがままを言えないで我慢しようとする時也のお話はよかったけれど、和己と高ノ森のお話のほうが気に入ってしまったので、もっと高ノ森のお話のほうを読みたかった。

描き下ろしの、和己のママに会いに行かされるオーナーのお話はめちゃくちゃよかった。
オーナーの名前、ようやっと判明し、和己浮かれまくり。(笑)
オーナーはまたまた可愛いし、和己に嫌というほど愛されて、どうせ男同士なんて簡単に終るもの…なんて不安、吹き飛ばして幸せになってほしいものです。