可南さらさ/左隣にいるひと

夏休みに帰省した江沢(えざわ)を出迎えたのは、五年前にケンカ別れした親友だった。高校時代、振り返るとそこにいて優しく笑っていた生方(うぶかた)。誰に告白されても「ごめんね」と困ったように微笑んで、最後は必ず江沢の左隣に戻ってくる――そんな関係に戻れるかと思ったのに、昔のままの笑顔で「あの頃も今も江沢が好きだよ」と告白されて!? 左隣の特等席は永遠に君のもの――友情が恋へ育つ軌跡☆可南さらさ、キャラ文庫初登場! 再会スイートラブ

 


 

木下けい子】【徳間書店】【2012年6月刊】

 

★4.5(-)<帰省した江沢は高校時代、いつも隣にいたはずの親友・生方と5年ぶりの再会をした。
些細なことでギクシャクしたまま互いに5年間連絡を取り合わずにいたというのに何故突然江沢の前にあらわれたのか。
混乱しつつも帰省中少しずつ生方と会話するうち生方に告白され…。

生方は江沢大好きワンコといったところでしょうか。
些細なことでも嬉しくて幸せに思えてしまう。
でも生方が何でも怒ったりせず笑って許したり、あきらめてしまうところが不憫で愛しいと思える江沢。
口ではぶっきらぼうだったり気の回るほうじゃなかったりするところもあるけれど、意外に男前で、そのたびに生方が泣きたくなるぐらい幸せな気持ちになる。
ちょっとせつなくて男前(受)なお話で悪くなかったのですが、あとは好みの問題、かな。
(攻)なのに遠慮深過ぎて笑えるぐらい江沢が大事で大事で仕方がない生方が可愛いと思えるか。
個人的には泣き虫(攻)は特にツボでもないので好き度はそんなに高くならない感じでしたがヘタレ(攻)が好きな人にはオススメなのかも。