積穂は、まだ駆け出しの女性雑誌の編集。ある日企画のため、穂積は鷲尾という空間デザイナーの取材許可を取るよう上司に言われる。早速鷲尾が構えるオフィスを訪ねた穂積は言葉を失くす。大企業の御曹司でもあるという鷲尾は、顔までいいのだ。結局鷲尾からの取材許可は取れず、穂積は説得のため彼のオフィスに通うことにしたのだが、口説き落として取材するつもりが、いつの間にか濃すぎるボディトークで彼に口説かれていた。
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【竹中 せい】【f‐ラピス文庫】【2006年9月刊】
★4.5<女性雑誌編集部の穂積が、取材依頼をすることになったのは空間デザイナーの鷲尾聡円。
けれど鷲尾はそのイケメンさ故に過去にも取材を受けて仕事に支障が出たことから顔出しメインの取材を受けないことに決めていた。
それでも穂積もいつも世話になっている先輩からの業務命令のために簡単に引き下がるわけにもいかず、何とか鷲尾の事務所に日参するが…。
本当にまったく人の話を聞いちゃいない鷲尾がおもしろくて楽しめます。
平然とセクハラ発言はするは、穂積にもスキンシップ過多。
穂積がどう怒っても、まるで右から左。
平然と自分のしたいようにしてしまう。
なのに何となく憎めないように描かれている。
穂積は今どき稀なぐらいの極度のファザコン。
寡黙な自衛官だとかで、流ちょうに口説きまくる鷲尾とは対照的なだけに穂積戸惑うことばかりだし反発もしつつ、物慣れないウブな部分もあるから鷲尾に丸め込まれてしまう。
ただ丸めこまれっぱなしでもなく、立場的なことも考えずダメなことはダメと言い返す負けん気の強さもあるし、でもシュンと反省して謝ったりするところもあったりしていろいろ可愛い。
それにしても穂積パパはヤバイですね。
ぜひ鷲尾には頑張ってもらってファザコンから卒業してもらいたいです。(笑)