ゆら ひかる/専制君主はケダモノ~ぼくのプロローグ

角川ルビー文庫:2002.12

・あらすじ・

「―おれに、いじめられるの好きなんだろう?」
世界的に有名な天才イラストレーター・慎一の恋人になった新人小説家のひかるは、独占欲が強くて「おれ様」な慎一に、ぞんぶんに可愛がられる(=調教される?)毎日を送っていた。
しかし、超ブラコンなひかるの弟・健也がやって来てしまって…!?自覚ナシにあらゆる男を骨抜きにしてしまう素直なひかると、ゴウマンで専制君主な恋人・慎一のぶっちぎりドキドキラブコメディ。


 

・レビュー・

★4.5<

「気になるところで終わっているので、

余裕のある人?は、今回は手許に寝かせて続巻と合わせて読むのがいいかも。」

 

今回はタイトルに「ケダモノ」という言葉がついているということで、

また今まで以上に

エッチで甘々な二人を見せつけられるのかと思っていたけれど、

 

どちらかというと、ひかるの弟・健の上京で、

婿チェックをする小姑、という話しの方がメインで、

 

他にも、以前から二人にかかわっていたキャラも

いろいろ登場する中、

 

どれもが二人の関係を揺るがすことはないのだな、

ということが

改めて確認出来るような展開になっていて、

なかなかストーリーとして充実していたように思えました。

 

ただ、▼ネタばれ▼になりますが、

健とのこともクリアした二人は、

今度はやっぱりひかるの実家に・・というような話しも出て、

 

残りページ具合から、

今回は個展の話しで終わっているようなので、

 

実家への挨拶は次回だなぁと思っていた矢先、

とんでもない人物が個展に現れて終わってしまう。

 

もう読み終わった直後から続きが気になって気になって、

出来れば続巻が出るのを待って読めばよかった・・・という感じ。

 

でもそれを除けば、

健とのやりとりでの風間が落ち付いて対応していたあたり、

意外に優しく好感が持てた。