火崎 勇/荊の鎖

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【中古】 荊の鎖 キャラ文庫/火崎勇【著】
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【麻生海】【徳間書店キャラ文庫】【2008年12月刊】【ISBN:978-4-19-900506-0

 

★5<学生時代、気に入ってはいたが、健気に自分を思う永井の気持ちを知ってからは興味のほうが強いような感情で永井を抱くようになる峯。
けれどいつしか献身的だった永井に、若かった峯は尊大に振る舞うようになり、永井以外とも遊び歩き、とうとう永井を突き放してしまう。
まさかそのままぷっつりと縁が切れてしまうとも知らずに―――。
そして5年ぶりのある日、峯の勤めるホテルで永井が結婚することを知り…。

永井にしてみれば、ただ峯のそばにいられるだけでも嬉しかった学生時代、峯に抱かれ、恋人として一番そばにいられる権利をもらえて、どれほど嬉しかっただろうと思うのに、結局手酷く捨てられ傷つき離れていったときの辛さはいかばかりか…。
ただ、峯は峯でやっぱり苦しんでいて、永井がどこにもいなくなってしまったのだとわかるあたりの絶望感は本当にせつなく、再会してからの峯は犯罪まがいのことまでしてしまうダメダメな人なのだけれど、それでも、そこまで思いつめるほど永井が好きで好きで、好きだけれど、もう手に入らないこともわかっているあたりがものすごくせつない。
やり方を間違えまくった馬鹿な男なのに、永井が自分のものでないことが本当に苦しそうで、もう、終始胸がぎゅうぎゅう痛くなるようなお話でした。
もちろん最後はハッピーエンドなので安心して読めるし、ストライクゾーンど真ん中でした。

 

火崎 勇/彼につく嘘


 

f‐LAPIS LABEL   : 2007.8
 

★5<とても一企業の社長とは思えないほど自由に振舞う天堂の秘書をして4年。
新入社員でいきなり秘書に抜擢され、社長のそばにいるうち、かなわぬ思いを抱くようになる清瀬


けれどその想いはこの先告白すらすることはないだろうし、社長と秘書という関係以外の何になることもないだろうと思っていたある時、ひょんなことから自分には想いを伝えることの出来ないでいる好きな相手がいると天堂に嘘をつき、その相手の変わりに、と天堂に抱いてもらうことになってしまう。

 

天堂から自分と同じ気持ちをもらえる望みなどないと重々わかって抱いてもらいながらも自分が天堂の恋人のように扱われないことに酷く傷つき、落ち込んでいくのにそれでも、何とか気丈に何事もなかったように振舞おうとする清瀬が本当にせつない。